2023/03/20 21:07

こんにちは。今回のテーマは着物の歴史についてパート2をお届けします。
古代から現代までの着物の歴史や、特徴などについて、簡単ではございますが、ご紹介していきます。皆さんもぜひ、着物の歴史に興味を持って、一緒に学んでみましょう。

着物の誕生秘話

着物の誕生にまつわる伝説があります。それによると、神話の時代、天照大神が天岩戸に隠れた際に、織姫(おりひめ)という女神が天照大神を引き出すため、神織姫という機織り機を作りました。

その神織姫が、白い絹糸を織り上げたものが、着物の原型となったとされています。

また、中国から伝わった絹織物が日本に伝わり、それが着物の発展に大きく貢献したとも言われて、今から約1000年前の平安時代、日本では中国や朝鮮半島からの文化の影響を受けていました。

当時の日本人は、衣服として短い着物というものを着用していましたが、これは庶民が着ていたもので、貴族たちは袍と呼ばれる衣服を着ていました。

しかし、袍は複雑な装飾や刺繍が施された重い衣服で、動きづらく緩い袖は危険なものとされていました。

そこで、貴族たちはより身軽な衣服を求め、新しい着物を考案しました。

着物の誕生につながったのは、当時の貴族が狩猟や馬上遊びに興じるようになったことでした。

そこで、貴族たちは短い着物 に帯を巻くことで、より動きやすく、かつ美しい衣装を手に入れることができました。

また、当時の日本では、衣服には色彩が重要視されており、貴族たちは狩猟の際に身に着けた衣服にもこだわり、季節や天候に応じて色と柄を変えるようになったようです。

こうして、着物は貴族の生活に欠かせないものとなり、次第に一般庶民にも普及してきたようですね。

そして、着物が一般庶民にも広まったのは江戸時代に入ってからです。江戸時代になると、商業が発展し、着物の生産も盛んになりました。着物は身分や年齢、性別に応じたデザインが豊富になり、多くの人々が愛用するようになったよです。

時代劇などみるとイメージがもてますよね!

                                     

古 代

日本の着物は、古代に始まります。古代の時代には、麻や綿などの素材で作られた単衣が一般的でした。

これは、衣服が単純な形状であり、縫い目が少なく、簡単に作れることができたためです。また、当時の衣服は、柄が入ることは稀であり、主に色や形で表現されていたようです。




平安時代

平安時代には、着物の素材が豊富になり、絹が一般的になりました。

また、この時代には、衣服の柄が発展し、花や鳥、動物、自然などを表現した柄が多くなりました。さらに、衣服の形も多様化し、袖口が広がる袖の形が流行したよです。


室町時代

室町時代には、裃(かみしも)や袴(はかま)といった、男性用の着物が登場しました。また、この時代には、茶の湯や能楽など、文化的な行事が盛んになり、着物のデザインも独自のものが増えました。

柄の中でも、唐草や鳳凰などがよく使われ、襦袢と呼ばれる肌着が一般化し、着物をより美しく着こなすための重要なアイテムとなりました。この時代の着物は、禅僧たちが着用する法衣から影響を受け、シンプルな柄や色合いが流行したよです。

 戦国時代

戦国時代には、武将や貴族たちが着物に注目し、美しさを競い合いました。豪華絢爛な装飾が施された着物が登場し、帯や草履も大きな進化を遂げました。また、茶道や能楽などの文化が発展し、着物文化も深く発展していきました。この時代の着物は、華やかで地味な色合いが少ないという特徴がありました。

 江戸時代

江戸時代になると、着物は庶民の間でも広く普及し、様々な種類の着物が作られるようになりました。特に、江戸時代中期には、浮世絵や歌舞伎などの芸術文化が発展し、着物とともにその文化も大いに栄えました。この時代の着物は、柄や色合いに多様性がある一方で、シンプルで実用的なものも多く作られました。また、江戸時代後期には、羽織と呼ばれる上着が広く着用されるようになり、それまで以上に着物の種類が豊富になり、この時代には、木綿が普及し、カジュアルな着物としても使われ、柄の中でも、富士山や波、動物や植物などが人気でした。また、この時代には、帯が流行し、帯の柄や素材も多様化したようです。

大奥でおなじみの豪華な着物や吉原の遊女や舞子さん庶民の着物などテレビ時代劇などを通じて私達もイメージが湧きますね!

明治時代

明治時代になると、明治天皇の即位式が行われ、その際には、豪華な装いが求められ、華やかな柄や素材が人気を集めました。

西洋の文化も導入され、洋風の衣服が流行し始めていたため、着物もより洋風の要素を取り入れたデザインが人気を集め、花や動物などの自然物をモチーフにした柄も多く作られ、中でも「桜柄」が大流行したよです。

また、この時代には「小紋」という柄のついたカジュアルな着物が登場し、着物を普段着として着る人が増えたようです。




大正時代

大正時代になると、洋服が着物の代わりになるようになってきました。しかし、着物はまだ広く着用されており、衣服のデザインも多様でした。特に、この時代には、ピーコックや金魚など、珍しい柄が人気を集め、着物の柄や色合いに大胆さが増し、女性たちの間で流行しました。

また、タンゴと呼ばれる、背中が開いたセクシーな着物が流行し、大正デモクラシーの影響もあって、女性たちがより自由な着こなしをするようになりました。

そして、現在は希少価値があると言われている大正ロマン、アンティーク着物が有名ですね。

昭和時代 

昭和初期には、大正時代の着物を引き継ぎつつ、よりスリムでシンプルなデザインが主流となりました。また、袖や襟、帯などにアクセントを加えることで、より華やかさを演出するようになり、着物のデザインがシンプルになりました。その理由は、着物の素材が制限され、価格も高くなってきたためです。無地や小さな柄が人気を集め、帯もシンプルなものが多くなりました。

現代

現代の着物は、簡単な装いから華やかな装いまで、様々なシーンで着用することができ、そのため、帯の種類も豊富で、色や柄にこだわる人も多いようです。

このように、着物のデザインや素材は時代とともに変化し、さまざまなトレンドが生まれてきました。また、着物の魅力は、その美しさだけでなく、着物の文化的背景や、身に着けることで感じる日本の美しさや伝統文化を体験することができることにもあります。

一方で、サステイナブルなファッションに対する意識も高まっています。

再生繊維を使った着物や、環境に配慮した染色方法の導入など、サステイナブルな取り組みが進んでおり、着物は、自然素材を使用していることや、長く着用することができることから、サステイナブルファッションの代表的なアイテムとして注目され、特に最近では着物リメイクなど、着物を新たな形に変えることで、より現代的で個性的なアイテムにすることで注目が高まっています。

古い着物を新しい形に変えることができ、長く使い続けることができます。

着物リメイクには、専門的な知識や技術が必要ですが、インターネット上には、着物リメイクについての情報や教材も多数あります。着物リメイクを通じて、古い着物を新しいアイテムに生まれ変わらせ、サステイナブルな着物文化の発展に貢献しましょう。


(着物帯や着物からリメイクされたサステイナブルファッション)

参考ページ

https://www.circular-one.jp/

https://www.rakuten.co.jp/circular-ones/