2023/02/09 08:06
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5. 着物用の帯と浴衣用の帯の違いとは?
着物用の帯には丸帯、袋帯、名古屋帯、半幅帯などがあります。
帯の種類や織り方、染め方などで格が変わります。
丸帯は豪華でもっとも格の高い帯で、舞妓さんや花嫁衣装に締める帯です。
袋帯は礼装に締める帯です。
主に留袖や振袖、訪問着など格の高い礼装用の着物に合わせます。
名古屋帯は準礼装用の付下げや色無地に締める帯です。
金や銀の糸が控えめの名古屋帯は、紬や小紋などの普段のお出かけ着に締めます。
格下の半幅帯は普段着や浴衣に合わせます。
浴衣用には次のような帯があります。
・半幅帯
標準的な8寸の帯幅の半分、4寸幅で作られている帯。
・作り帯
結んである状態のパーツを取り付けるだけで簡単に着付けられます。
・兵児帯
やわらかい素材で作られた帯。初めてでも結びやすく簡単に着付けられます。
・小袋帯
2枚の帯を縫い合わせてリバーシブルに仕立てられている帯。
・単帯(ひとえおび)
1枚で仕立てられた帯。薄いので軽く締めやすい帯です。
浴衣の帯にもさまざまな種類があります。
着たい浴衣の柄や色に合わせて締めやすい帯を選びましょう。
粋(いき)といわれるような着物を着慣れている人は、浴衣に名古屋帯を合わせて着物風に着こなしている場合があります。
しかし、日常的に着物を着ていない人には難しい着こなし方ですので、浴衣には浴衣用の作り帯や兵児帯がおすすめです。
リバーシブルに仕立ててある帯ややわらかい素材の帯など簡単に締められる帯は人気があります。
また、結びあがった状態の作り帯は着物初心者にピッタリです。
6. 浴衣の下着と着物の下着の違いとは?
浴衣の下着は肌襦袢(はだじゅばん)を着ます。
着物は肌襦袢を着て、その上に長襦袢(ながじゅばん)を着ます。
浴衣は暑い時期に着るため、肌襦袢を重ねることが暑いと感じられるかもしれません。
下着だけで素肌に着たくなりますが、汗を吸い取る綿の肌襦袢を重ねることで快適に浴衣を着られます。
浴衣の汗染みを防ぐ役割もありますので、肌襦袢は必要です。
着物は頻繁に洗濯ができないため、肌襦袢と長襦袢を重ねて着ることで汗染みを防ぎます。
着物の下に着る肌襦袢は浴衣と同じ綿の素材が主流です。
袷の着物の下に着る長襦袢は、袷または単衣の長襦袢を着ます。
単衣の着物には単衣の長襦袢を着ます。
7. 着物の履物と浴衣の履物の違いは何ですか?
着物の履物は足袋を履き、草履を履きます。
草履は着物の格に合わせたものを選びます。
草履にも格があり、台が高い草履が格も高くなります。
浴衣の場合は、素足に下駄を履きます。
下駄には駒下駄、小町下駄、右近下駄、舟形下駄があります。
これらの下駄には格はないため、履きやすいものや浴衣の雰囲気と合うものを選びます。
最近は浴衣やカジュアルな着物を着るときにレースやカラーの足袋をコーディネートする人もいます。
下駄を素足で履くと鼻緒が痛いと感じる場合がありますが、足袋を履くことで軽減されます。
8. 着物と浴衣の髪型の違いは?
着物と浴衣、どちらもアップスタイルで衿元をすっきりと見せる髪型が合います。
着物でも礼装の場合と普段のお出かけではヘアアレンジが異なります。
結婚式で礼装のとき、きちんとまとめて華やかなアップスタイルにして礼装用のヘアアクセサリーをつけます。
パールやべっ甲を使ったかんざしやヘアアクセサリーがおすすめです。
普段のお出かけ用着物にはつまみ細工やリボンを使ったヘアアクセサリーや、洋服のときに使うバレッタなどもよく合います。
浴衣を着るときもアップにしますが、カジュアルや普段使いのヘアアクセサリーをつけます。
浴衣は普段のお出かけ着なので、カジュアルなアレンジのヘアスタイルでまとめます。
浴衣のまとめ髪は少しやわらかなアップスタイルにすると今風でおしゃれです。
9. 着物と浴衣の生地の違いは?
着物は絹、麻、木綿、ウール、ポリエステルなどの化繊とさまざまな素材で仕立てられます。
絹の着物の中にも染物と織物があります。
染物には手描き染めや絞り染め、型染めなどがあります。
織物は紬、御召などがあります。
織り方にもさまざまな種類があり、縮緬や羽二重などそれぞれ風合いの違いが楽しめます。
夏着物の生地には絽や紗という織り方があります。
絽は絽目(ろめ)といわれるすきまが開いた織り方をしています。
紗はすきまのある織り方で全体に透け感のある織物です。
夏着物の生地はすきまを作り涼しさを感じられる織り方になっています。
浴衣は主に綿や綿麻、ポリエステルなどで作ります。
浴衣生地の織り方には次のようなものがあります。
・コーマ地
平織りで透け感のない生地。一般的な浴衣の生地として多く使われています。
・綿絽(めんろ)
絽目(ろめ)といわれる小さな穴がボーダー模様のように開いています。
・綿縮み(めんちぢみ)
糸に強めの撚りをかけて織り上げた生地。絞(しぼ)といわれる独特のしわが特徴です。
・綿紅梅(めんこうばい)
細い木綿糸と太い木綿糸を格子状に織り込んだ生地。
・綿紬(めんつむぎ)
ふしのある木綿糸で織った生地。
これらの織り地に型染め、注染(ちゅうせん)、絞り染めなどで柄を染めます。
それぞれの風合いや柄の趣は生地の織り方や染め方で異なります。
肌に合わせて着心地のいいものを選びたいですね。
浴衣も着物も季節感を大事にして柄をつけています。
浴衣は夏に着るため、夏の花や自然を染めています。
着物は四季折々の柄や一年中着られるおめでたい柄などで、そのときどきを楽しめるように作られています。
10. 着物はいつ、どこで、どのように着るの?
いつでもどこでも、そのときどきのシチュエーションに合わせた着物があります。
例えば成人式や卒業式には振袖を、結婚式には留袖や訪問着を着ます。
いつの時代も多くの人が人生の節目に選ぶのは着物です。
礼装として着るときは他の列席者に失礼のないように、ルールに則った着こなしをします。
カジュアルにお出かけ着として着るときは、着物のルールを意識しながら新しい着こなしを楽しみます。
好きな着物を着たいときに着たいところで、好きなバッグや履物を合わせてコーディネートします。
現代の着物は老若男女が自由な楽しみかたができるよう変化しています。
これからは新しい自由な着こなしで着物を楽しんでみませんか。